みどりの緑陰日記

香港で始めたプレイルームどんぐりから数えて35年、子ども達に絵本や児童書を手渡し続けてきました。絵本や児童書のこと、文庫活動のことなどを綴っています♪ noteも書いています(https://note.com/child_books/)

おすすめの本

神田京子大独演会へ

2024年1月25日(木)19:00〜 @有楽町よみうりホール

428087746_7190873157661559_7540163196778002962_n神田京子大独演会「金子みすゞ伝 明るいほうへ」に行ってきました。












このイベントは、よみうりホールいっぱいの客席1100人分を埋めて、金子みすゞ伝を多くの人に聞いてほしいという神田京子さんの願いを受けて、後援会の方々が全面支援して企画されました。


EMSiフェローの仲間たちが【かっこいい大人たち】として100人分の学生応援席支援をし、そこにオンライン絵本会やミッキー絵本探究ゼミを主宰するミッキーも関わっているということで、オンライン絵本会&ミッキー絵本探究ゼミの仲間も大阪や京都、山形から集まって、同窓会みたいでとてもにぎやかでした。


427975830_7190873280994880_979209269612868285_nもちろん金子みすゞの詩集や研究書を出版し続けているJULA出版局のおふたりも、金子みすゞの生涯についての展示や書籍販売のブースを設けていました。








426642853_7172571296158412_6971163044698315440_nなので、絵本仲間と連れ立って販売ブースへご案内。そこで売っていたミニ詩集を買い占めるほど売り上げに貢献!しました。(小さなひな人形の後ろにあるので大きく見えますが・・・実は掌に乗るサイズの水色のケースに入った詩集・・・)




神田京子大独演会は、オープニングのご挨拶のあとに、春風亭一之輔さんの落語「お楽しみ」
その後、神田京子さんと春風亭一之輔さんのトークコーナー。実はおふたりは大学(日大芸術学部)の先輩後輩なのだとか・・・


426986295_7186195108129364_5843575588405630295_nそしてフレーベル少年合唱団による金子みすゞの歌の合唱。美しいボーイズソプラノに癒されました。(合唱のあとに神田京子さん登場して紹介する場面のみ、写真撮影OKでした)




そしていよいよ神田京子さんの講談「金子みすゞ伝」

2021年11月にも浅草・木馬亭で「金子みすゞ伝」を聞いているのですが(その時のブログ記事→こちら)、その年神田京子さんは「金子みすゞ伝」で令和3年度(第76回)文化庁芸術祭優秀賞を受賞されています。


427024267_7186184501463758_2108061928834051577_n2年2か月ぶりにお聞きする「金子みすゞ伝」はさらにバージョンアップ。金子みすゞの生涯が鮮やかに浮かびあがり、彼女の生き様が、そして喜びも苦しみも、なにもかもが伝わってくるようでした。





会場には、金子みすゞの詩を学生時代に発見し、その後何年もかけて金子みすゞについて調べて世に発表した矢崎節夫先生もいらしていて、講談のあとに登壇され、みなさんから拍手喝采を受けていました。

矢崎節夫先生の発見がなければ・・・こうして金子みすゞの詩を、私たちが知ることはできなかったのです。


私は、金子みすゞの出身地、山口で生まれ育ちましたが、当時は金子みすゞのことは知られておらず、矢崎節夫先生が金子みすゞを発見したのは、私が故郷を離れた後だったのです。(昨年の銀座松屋での金子みすゞ展について書いたブログ記事→こちら




423516725_7137891296293079_2880815814353072589_n21時30分近くに終演、その後EMSiフェローのみえるんが神田に昨年オープンさせたコミュニティスペース「楽々テラス」(→こちらにて、神田京子さんを囲んでの打ち上げ懇親会も開催されました。









今回の学生応援席は、神田京子さんご自身が大学4年生の夏休みに神田山陽さんの高座を見て感動し、「この人の伝えたいことを、私も伝えたい」を押しかけ入門をなさった・・・だから十代、二十代の多感な時期にたくさんの初めましてにであってほしいと願って100席の分の招待席を作り、その分を支援するおとなたちを募ったというわけで・・・そのおとなたちもいっぱい打ち上げ会場に集まっていました。


423695112_7137891382959737_7739473334184782385_n私は翌朝、幼稚園の仕事があって朝早くお弁当作りをしなきゃ、だったので、10時半には退席。神田京子さんとはすれ違いになってしまったのですが、みなさん、日付かわる終電ギリギリまで盛り上がったとのこと。









423481492_7137890146293194_2112756180629492749_n右の写真は、独演会終了後の会場で・・・ご一緒した絵本会やEMSiフェローのお仲間と(一部の方だけですが〜)






昨年、金子みすゞさんは生誕120周年でした。文庫にはJULA出版局から寄贈された金子みすゞの詩集がたくさんあります。ぜひ手に取って読んでみてください♪

2023年もあと少しで暮れていきます(年の暮れの書店巡り)

2023年もあと2時間半ほどで暮れていきます。


今年は変化に富み、忙しい1年でした。


仕事を辞めて2年目の今年、フリーランスの司書として、講師としていろんな仕事に挑戦した1年でした。ブログにも書いてきましたが、大学の非常勤講師や絵本児童文学研究センター正会員ゼミや絵本専門士講座の講師を務めたり


またこれまでになく、地域との連携も出来るようになってきました。


それはひとえに出会ってくださった皆さまとのご縁のおかげだと思っています。

私が生まれ育ったのは山口県の小さな田舎町でした。父が教会員が30名も満たない小さな教会の牧師で、そこに付属幼稚園がありました。

1959年生まれなので、ちょうど育っていく時代は、福音館書店や岩波書店をはじめ、内外のほんとうに優れた絵本や児童書が日本で出版される、そんな子どもの本の黄金期でした。


今、子どもの本に関するさまざまな講座の講師としてお声をかけていただいているのは、そんな子ども時代に読んできた絵本や児童書との出合いがあったからだと思っています。


両親は貧しい生活の中でも私たち姉弟に学ぶこと、本を読むことに関しては最大限バックアップしてくれました。

「読んだ本がその人を作る」とはプルーストの言葉でしたっけ?

いま、私があるのは、この64年の人生の中で出合ってきたおびただしい数の本の存在、それにまして両親をはじめ、その時々に出会ってきた先生や先輩や友人たちのおかげだと思っています。


だからこそ、「本に出合う」ことが人生を変える力があると信念をもって言える。


ずっとこの34年実践し続けてきた「子どもに本を手渡す」ことを通しての社会貢献を、この一年も少しは出来たかな。来年はもっとできるといいなと思っています。


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そんな私にとって書店巡りは至福のひととき。新しい本に出合ったり、古書店でずっと会いたかった1冊に出合えたり・・・


年末もいくつかの書店巡りをして、本をまたたくさん購入してきました。


まずは26日は半年に1回の甲状腺癌術後検診のあと、銀座教文館ナルニア国で新刊チェックしてきました!


銀座に移動する前にまずは表参道クレヨンハウスの跡地へ・・・いつも検診の際には寄っていたのに、ここにクレヨンハウスが無くなって寂しい・・・

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414689365_7013305762084967_2568196732517336353_nそれから教文館ナルニア国へ
ちょうど25日まで行われていた佐野洋子さんの『わたし クリスマスツリー』の原画展が終わって展示の架け替え中。









なんと「岩波の子どもの本」原画展に合わせてきくちちきさんの原画販売が行われる準備中。お取り置きしますよ〜と声をかけていただいたけれど、先週ボロルマーさんの原画オーナメントを購入したばかりだし、うちにはきくちちきさんの原画が7枚もあるので・・・ぐっと我慢。でも素敵な絵ばかりでした〜
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教文館ナルニア国で購入した本たち↑ ↑ ↑

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クリスマスがあけた銀座の街はすっかりお正月仕様に変わっていました。でも私はカフェきょうぶんかんで、ホットワインとシュトーレンをいただいて、クリスマス気分を味わっていました







12月28日(木)は自転車で吉祥寺まで行ってきました。

414730969_7020524751363068_1189894000572431710_nまずはクレヨンハウスへ。表参道時代、いやシンガポール在住中の大阪江坂店で知り合ったYさんに年末の挨拶のために行ったのですが、この日はお休みされていました。他のスタッフの方にきくとクリスマスまでは休みが取れないほど多忙だったので、やっとお休みとったんですよとのこと。







414362720_7020525364696340_5947566751824231287_nクレヨンハウスで食事をして・・・






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クレヨンハウスで購入した本
左上から時計回りに
『十二支のお節料理』川端誠/作 BL出版 1999
『ママたちが言った』アリシア・D・ウィリアムズ/文 ブリアナ・ムコディリ・ウチェンドゥ/絵 落合恵子/訳 クレヨンハウス
『まど・窓・まど』月刊「たくさんのふしぎ」2024年2月号 深井總男/文 深井せつ子/絵 福音館書店 2024
『わにわにのおふろ』小風さち/文 山口マオ/絵 福音館書店 2004
『わにわにとおおゆき』月刊「こどものとも年少版」2024年2月号 福音館書店 2024


414734230_7020524901363053_6960935472516275521_nスギヤマカナヨさんの原画展のご案内をいただいていたので、あぷりこっとつりーへ行ってみましたが、前日で年内の営業終わってました〜残念!





414731182_7020524874696389_4211540983415307374_nそのすぐ近くにある緑のゆびへ・・・夏に来たときはちょうど店休日だったので、久しぶりの緑のゆびです。店長の吉井さんと話しながら、小学校高学年向けのファンタジー作品を選びました。








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緑のゆびで購入した本
左から
『はじめてであう 安野光雅』安野光雅、森田真生ほか/著 とんぼの本 新潮社 2023/10/30
『レーエンデ国物語』多崎礼/著 KADOKAWA 2023/6/12


その後行ったのは、吉祥寺にある子どもの本の古書店MAIN TENT。店主のチトさんはいらっしゃらなくてお連れ合いとお嬢さんが店番中。お店の前でお嬢さんがクリスマスにサンタクロースにもらったというブレイブボードで遊んでいたので、お店の写真はなし〜

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MAIN TENTで購入した本(一部Titleの2階の古本市で購入したMAIN TENT出品の本)




左上から時計回りに・・・
『E.J.キーツの俳句絵本 春の日や庭に雀の砂あひて』リチャード・ルイス/編 エズラ・ジャック・キーツ/絵 いぬいゆみこ/訳 偕成社 1999
『世界図絵』ヨハン・A・コメニウス/著 ほるぷ出版 1980
『ひみつだから』ジョン・バーニンガム/文・絵 福本友美子/訳 岩崎書店 2010
『もみのき そのみを かざりなさい』五味太郎 文化出版局 2000
『絵本が目をさますとき』長谷川摂子/著 福音館書店 2010
『子どものためのなぞなぞ・ライム・ジングル集』ディーン・サン社 ほるぷ出版 1980
『ぞうのエルマー』デイビッド・マッキー/文・絵 安西徹雄/訳 アリス館 1993
キーツの本とか五味さんの絵本、ぞうのエルマーも・・・海外転勤の間に出た本は結構買いそびれてます。

その後、自転車で帰り道にあるムッチーズカフェとウレシカへ行ってみたのですが、こちらはどちらももう年末年始のお休みに入ってました〜

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こちらは年明けにまた行きたいと思います。



最後に青梅街道沿いのTitleへ。ここでは新刊書と2階ですでに書いたようにMAIN TENTさん出品の古本を購入して帰宅。電動自転車とはいえ、前後が重くなるほどでした!

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Titleで購入した本は
右から
『不完全な司書』青木海青子/著 晶文社 2023/12
『坂本図書』坂本龍一/著 バリューブックスパブリッシング



新刊は冬休み中に読んでサブブログのほうへ紹介文書きますね!

それからお花屋さんに寄ってお正月用のお花を購入・・・

414927507_7026786780736865_4869393108230756783_n千両はクリスマススワッグをアレンジしてお正月のドア飾りに・・・












そして大好きなチューリップをたっぷり購入してきて、玄関飾りにしました。

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今年一年お世話になったみなさま、ご縁のあったみなさま。ほんとうにありがとうございました。

新しい年もより一層精進してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。



ある座談会のMCをつとめました〜

12月18日(月) 15:00〜 @虎ノ門ヒルズ(の近く)


412221623_6987254928023384_4475563484870438622_nみなさま、公益財団法人海外子女教育振興財団(JOES)ってご存知ですか?


子どもを連れて海外転勤をするときに、日本人学校や補習校で使う教科書をここで受け取ったり・・・と我が家もシンガポール転勤の際にはお世話になりました。(当時は虎ノ門ではなく霞が関だったような・・・)






シンガポール時代に文庫をご利用いただいていたこちらの職員さんのご縁で、3年くらい前からニュースレターの絵本に関する部分の助言など、時々お手伝いをしています。


412365806_6987255348023342_1526844163050234159_nそしてこの日、JOESのご依頼で、教育系Youtuberの葉一さんと東京子ども図書館の司書Oさんとの対談のMCを務めました。










海外で子育てしているご家族向けに、子どもたちと本をどう出合わせてあげるのか・・・でもせっかくの海外生活なので現地の体験も十分味わってほしい。


一方で帰国した時に、国語力で差がつくことを心配して、過剰に読書を押しつけて本嫌いにしてしまっても、もったいないし。まさに子育て中でもある葉一さんと、長く学校図書館司書としての経験のあるOさんの、子ども時代に出合う読書体験について、JOESのご意向を汲みながら引き出していくお仕事でした。


それらは15分弱の動画3本になって、いずれ会員サイトで公開されます。
(こちらは通信会員向けなので、一般公開にはならないのですが)


今回、このMCのお話をいただいてから、はじめて教育系Youtuber葉一さんを知り、彼の著作も読んでみました。(うちの長男の1学年上なんです!)

『小学生の子がどんどん勉強するようになる親のすごい声かけ』SBクリエイティブ 2021
すごい声かけ
この本、おすすめです。親の価値観の押し付けではなく、子どもが自分でやりたくなるようにスイッチを押す声かけ。うん、これはおとなに向けても使えます。












葉一(とある男が授業してみた)さんのXページこちら
葉一さんのYoutubeページこちら


葉一さんのプロフィールは・・・
【著者略歴】
・1985年福岡県生まれ。東京学芸大学卒業後、営業職、個別指導塾の塾講師を経て独立。教育YouTuber。2児の父。
・「塾に通えない子どもたちが、自宅で塾の授業を受けられる環境をつくりたい」という想いから、2012年6月、YouTubeチャンネル「とある男が授業をしてみた」の運営を開始。授業動画はすべて無料で、小学3年生からの算数、中高生の主要教科を広くカバーしており、これを活用して自宅学習で志望校に合格する生徒が続出。子どものみならず、親世代、学校教員にまで認知を広める。
・親切、丁寧で頼りがいのあるキャラクターと簡潔明瞭な授業動画で人気を博し、チャンル登録者数は148万人、動画累計再生回数は4億回を超える。テレビも含めメディア出演も多数。
・著書に『合格に導く最強の戦略を身につける! 一生の武器になる勉強法』(KADOKAWA)、『自宅学習の強化書』(フォレスト出版)などがある。


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このプロフィールにある「丁寧で頼りがいのあるキャラクターと簡潔明瞭な授業動画で人気を博し」とあるように、ほんとうに爽やかで、それでいて子ども一人一人を大切にする視点をお持ちの方でした。


東京子ども図書館のOさんもまた子どもの自発性を重んじ、ゆっくり丁寧に向き合う姿勢で、その声がまた心地がよい。私も東京子ども図書館のお話の講習会の際にOさんの語りを何度も聞いていますが、柔らかく温かい声はそのお人柄そのものなのです。


413008808_7006326279449582_2402502754386155678_nこのおふたりが、海外で子育てをする保護者の方々に、まずは肩の力を抜いて親子共々、そこでしかできない体験を楽しんで!そして本を読むということは親が子に押し付けるのではなく、一緒に楽しんで!できれば小学生になっても「読んで!」と頼まれたら読んであげてほしいというメッセージを対談でお伝えしています。





私は、おふたりの素敵な在り方に助けられつつ、おふたりの良いところを引き出せたかな〜

そんな面白くも刺激的な体験をさせていただきました

ふたたびエルマーのぼうけん展へ

9月1日(金) @立川PLAY!MUSEUM


7月14日の内覧会に参加して、一度展示を見ているエルマーのぼうけん」展

その後のインスタライブを視聴して、見落としているところもいっぱいあったなあ〜と思い、もう一度見に行きたいと思っていました。


379012289_6629305283818352_7691925294537744951_n内覧会参加から1か月経った8月14日にやっとブログ記事にして(⇒こちらFacebookに投稿したところ、上野千鶴子ゼミでお世話になった方(EMSiフェローの仲間でもある)からコメントをいただき、一緒に行きましょう〜と誘っていただきました!!!









午前中、地元の子ども子育てプラザの「のび〜のひろば」の見学があったので、ランチからご一緒しましょう〜と13時に立川駅で待ち合わせ。



夏休み中は混んでいたと聞いていましたが、新学期始まってすぐの平日だったので、ランチタイムのカフェも空いていて、まずミュージアムカフェでランチをしました♪

379095954_6629303347151879_7938903318092606874_n私は三つ編みライオンプレート!












379175271_6629304967151717_7057930833589226695_n友人は、ボリスのオムトマトハヤシ!







ゆっくりとランチをしてから「エルマーのぼうけん」展を見て回りました!



378033744_6629305810484966_459213391701882303_n378900329_6629303500485197_2350101757941276164_n













361108291_6423694491046100_5533222973693668787_n面白かったのは、みかん島の周りのみかんの皮の数。右の写真は7月14日に撮った写真。











377971755_6629302917151922_2039095392659642626_nそして、こちらは9月1日に撮ったもの・・・明らかに増えてる〜と思ったら、PLAY!PARKの関連企画「みかんを持って、美術館へ冒険にいこう」というのが7月〜8月に3回ほどあって、子どもたちが紙で作ったみかんの皮を置いていったんだとわかりました。(その企画⇒こちら








379108441_6629304610485086_4661007426874082935_n再訪した一番の目的は⇒これ!







ルース・スタイルス・ガーネットは幼少期から物語を考えるのが好きで、周囲の大人がそれを聞き取って書き記していたという、そのノートの展示です。



379053503_6629304343818446_50066899997917746_nそしてこのノート、なんと『100まんびきのねこ』の作者ワンダ・ガアグが幼いルース・スタイルス・ガーネットが語った「The Farm Story」を聞き取って絵も描いているというもの!





内覧会の記事をアップしたときに、前沢明枝さんからその絵を見た?と問われて、「気づかなかった〜幼少期に書いた絵やノート類は全部見て回ったけれど、ワンダ・ガアグが聞き取って描いたというキャプションに気づかなかった〜」と答えているのです。


366703404_6511579148924300_5251532485417717804_n7月14日に撮った写真では・・・実はそのキャプションはついてなかったのです。





きっと、内覧会の後に追加されたんですね・・・


それを今回確かめたかったので、目的が達成できてうれしかったです♪


379092956_6629304363818444_3948717469610839416_nもうひとつ確かめたかったのは、「ぼうけん図書館」に並んだ本。












前日、ミッキー絵本探究ゼミ3期の修了後チーム対話会がオンラインであり、その時の会話に「エルマーのぼうけん」展を見て来たメンバーが、”「ぼうけん図書館」にリンドグレーンの『長くつ下のピッピ』を取り上げている人がふたりいた〜”と言っていたのです。


3期のチームの研究テーマがアストリッド・リンドグレーンだったので、内覧会でも「あ、やっぱり選んでるなあ」程度に見ていたのですが、誰がどんな理由、推薦文で選んでたか、きちんと見てなかったなあ〜とそこも確認したかったのです。


378973255_6629303483818532_2564920264124114502_nハード版の『長くつ下のピッピ』(岩波書店)を取り上げていたのは、わおん書房廣部貴子さん。
「小学生の頃の私の憧れは世界一強い女の子ピッピ!弱虫だった私は空想の中で、ピッピのように大きな船で旅に出たり、悪者をやっつけたり大冒険を楽しんだものです。ピッピにはなれなかったけど、今も本の中で冒険を楽しんでいます。」というコメントがついていました。







378327767_6629304803818400_6696835118817300066_n岩波少年文庫版を推薦していたのは、ジャーナリストの川島蓉子さん
「左右で色違いの長靴下を履いたピッピが、常識や規則を軽々と越えていく―冒険に挑むのはちょっと不安だけど、それを上回るワクワクに充ちている。その楽しさやおもしろさが身体と心に伝わってきます。」








377962407_6629305000485047_4790925620979615662_nJBBYの国際アンデルセン賞講座で講師をしてくださった林綾野さんは、やっぱり堀内誠一の『どうくつをたんけんする』(福音館書店)を選んでいらっしゃいました。(林さんの講座のブログ記事⇒こちら









「私たちの近くには、まだ見ていないだけで、とても神秘的でわくわくするものがいっぱいあります。この本は洞窟のことを知ることができる科学絵本ですが、それだけじゃなくて、知らないことを知る楽しさ、思いがけないことと出会うと、私たちの心はふるえて、ときめいてしまうんだってこともそっと教えてくれる本でもあるのです。」



379097576_6629305313818349_4294577740530339819_n茗荷谷にあるこどもの本屋てんしん書房の中藤さんは、赤羽末吉の『おへそがえるごん』(福音館書店)を推薦。この絵本、うちの文庫でも一番人気なのです!
「おへそにちょっとヒミツがある、おへそがえる・ごん。異形の仲間たちを引き連れ、そのへそと腰に佩いた耳かきと熱き義侠心で威張った人間やっつけていく!3冊にわたるこの大冒険活劇、おまえの人生に刻み込めっ‼!」





379063700_6629305977151616_33349248697317092_n「ぼうけん図書館」をじっくり見て回ると、新刊から長く読み継がれた古典的名作までいろいろ取り上げられていて・・・ほんとうにおもしろかったです!






379055693_6629303850485162_7260240110816899945_nじっくり展示を見た後は、もう一度カフェへ・・・







359182422_6423694437712772_6294621597236838191_n (1)お茶をしながら、17時近くまでおしゃべりを楽しみました♪











M・Hさん、ご一緒してくださってありがとうございました


378868132_6629305113818369_3493355984947901433_n受付でいただいたお土産のポップアップカード、7月に行った時とは違う種類のものでした!


早速、文庫に飾っています。

読んで読んで読んで・・・選書会議へ

8月24日(木)@国際子ども図書館


370255411_6555989677816580_8504985795384559091_n残暑厳しいこの日、上野の国際子ども図書館の会議室をお借りしてJBBY「おすすめ!世界の子どもの本」2023の選書会議がありました。






370232014_6555989591149922_9122814745500152645_n10時から16時ごろまで、候補にあがっている本を1冊ずつリストに入れるかどうか、検討する会です。







369861153_6555989537816594_4166728635155895621_nJBBY(日本国際児童図書評議会)では2018年から毎年「おすすめ!世界の子どもの本」というおすすめ本リストを発行しています。(JBBY公式サイト・リストのページ






当時、勤めていた図書館受託会社の児童サービス支援サイト「本のこまど」(私の退職後にすべてデータごと削除されてしまいました)で、毎月新刊児童書の紹介記事を書いていたからか、選考委員として声をかけていただきました。


それ以来、毎年夏の間は、前年の出版された児童向け(幼児〜中高校生向けまで)の日本語に翻訳された本から、まず候補本をピックアップしてそれを読み込む作業をしています。


毎年5〜6月に前年に出版された翻訳児童書の中から良さそうなものを選考委員全員が推薦します。名前があがるのは年によって数の違いはありますが、150冊〜200冊くらい。


そこからリストに入れるかどうかを決めるために、選考委員(現在7人)がそれらを出来る限り読み込んで評価を5段階で決めていくのです。(以前は、✕、△、〇、◎の4段階)


378317552_6618309231584624_3116855995241120417_n文庫に購入して置いてある本は良いのですが、さすがに全部を文庫の蔵書に入れられないので、文庫にない本は図書館で借りて読むしかないのですが・・・
(写真は、うちの文庫の蔵書になっているもの)






378018209_6618309624917918_3111586353243218406_n7月上旬、一日中央図書館に篭り、絵本やノンフィクションのうち写真絵本などすぐに読めるものを、どんどん読んでいっては、1冊読むごとにレビュースリップに記入していきます。





でも、読み物の内、中高生向けのものは300p以上あるものばかり。さすがに一日で読み終えられないので、計画的に図書館から借りては読んで返却し、また借りて・・・を繰り返していきます。


今回は候補になっていた本は絵本、読み物、ノンフィクション合わせて135冊。今回そのうちの1冊は区内になくて読めず〜

134冊は読了して、レビュースリップも記入できました。


377585009_6618309661584581_3877002888330100210_n北海道から戻ってきてからは、一日1冊以上・・・ちょっとした隙間時間もずっと本を読み続け、まさに読書マラソンみたいな感じ〜


それをもとに2日前までに評価表を事務局に提出。選書会議の時には、合計点が記入された用紙が配られ、得点の高いものから選んでいくのですが、ひとりでも低い点をつけている場合があると、なぜかをその人が意見を言います。そうすると自分が高い得点をつけていても、見逃していた問題点が見えてきたり・・・


選書会議はほんとうにドキドキの時間です。


私は家庭文庫で子どもたちに本を手渡してきたひとりとして子どもの視点で選書しているのですが、選定委員には元編集者、現役翻訳者や研究者、図書館司書などそれぞれの立場で意見を伝えていきます。


そうか、編集者としてはこんなところが選ぶポイントなんだ〜と目からうろこだったり、翻訳者の方からは原文との比較など、専門的な知識が得られます。


この選書会議そのものが、子どもの本についての学びの時間になっているのです。


135冊の中から約半数、69冊が選ばれました〜それを7人の選考委員が分担し、紹介文を執筆します。締め切りは9月末・・・



8月22日まで、必死で読んで読んで読んで・・・9月は書いて書いて書いてです。


10冊の本の紹介文の第一稿を、チェックしてくださる方に見ていただいて戻ってきたところ。修正点を今週中には直して第二稿提出しなくては・・・


とくに翻訳児童書の選定に関わって、翻訳の意味もいろいろ考えさせられています。これを、また自分の学びに変えて、今年ももう一息がんばります


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