みどりの緑陰日記

香港で始めたプレイルームどんぐりから数えて35年、子ども達に絵本や児童書を手渡し続けてきました。絵本や児童書のこと、文庫活動のことなどを綴っています♪ noteも書いています(https://note.com/child_books/)

2021年05月

無事、子育て終了!

5月20日(木)




今日は夫の6回目の命日。仏教式でいえば七回忌です。



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一応クリスチャンなので七回忌は特になにもせず・・・





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ですが、今日の午後は半休を取って高尾にある東京霊園までお墓参りに行ってきました。






そこでまず報告したのは・・・


2021-05-16

次男がこの15日に大学を無事に卒業したこと!





昨年の3月から大学もロックダウンになって、大学のキャンパスに入れないままオンライン授業。


これだったら湾岸地域は家賃も高いし、日本からの受講もできるからと、アパートを引き払い、帰国してきた次男。日本にいてもアメリカ時間での受講で、時差のある生活。



年中時差ボケをしているような感じで、生活リズムがアメリカ時間に合わせて昼夜逆転。



そんな中で、モチベーションが下がって年末には大学を辞めたいとも言いだしていたのです・・・本人が辞めたいなら、それも仕方ないかなって、私からは何も言いませんでした。



年が明けたら卒業研究も始まり、なんとかゼミにも参加。そして、ちゃんと卒業することが出来ました。



185363126_4007915399290700_1677977347225161294_n2019年8月からUCバークレーに編入したものの。キャンパスライフは半年だけ。バークレーでの生活は1年だけ。コロナ禍でなければ、もっとアメリカの生活を楽しんでいたのかもですが、これもまた人生。



5月15日の卒業式はバーチャル卒業式でした。カリフォルニアの朝9時、こちらの16日午前2時から〜と案内が来ていたので、その時間にアクセス。


同時生配信かと思ったら、その時間にYoutubeに動画配信されたのでした・・・


次女がUC Davisを卒業した時のように、角帽投げのない卒業式でしたが、動画の中で次男の名前が読み上げられるのを聞いて、感慨深く胸がいっぱいになりました。


(2016年の次女や次男の卒業式のことを書いた記事→こちら



夫が亡くなったのは、彼が11年生の学年末試験の初日。


無試験のまま進級させてもらい、12年生は親友の家にホームステイ。


夫は次男の高校が決まってすぐに高校のキャンパスが見えるアパートに転居。ということは高校へ行くと父と過ごした家、父が亡くなった部屋が見えるわけで・・・精神的に不安定になって、ホストマザーから、日本に帰そうか?このままでは、精神的に参って、勉強が手につかないと連絡があったほど。


それでも高校卒業時には成績優秀者にも選ばれて・・・


その後はスタンフォード大学医学部に連れ合いが勤める姪っ子の家に居候。ベビーシッターをしながら、半年GAPイヤーをとってコミュニティカレッジへ。そして2年後、UCバークレーにトランスファー。


今年は、2年前から私も卒業式参列のために渡米する予定にしていたのです。Covid-19のパンデミックで思い描いていた学生生活とは違ってしまったけれど、でも、卒業が難しいという大学を卒業できたということは、嬉しいことでした。




これから1年GAPイヤーをとって、自分のやりたいことを探す旅をする次男。

Sustainable & Enviromental Designを学び、これからオフグリッドの生活を模索して、どんなことを発信してくれるのか、楽しみです。
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そして何より、4人の子どもが全員大学卒業!私の長い、長い、子育ても卒業です。







ホッとして、肩の荷が下りました。お墓参りでは、夫にそのことを報告、そしてこの6年、子どもたちがそれぞれの場で守られたことを感謝しました。


あ、まもなく初孫が生まれます。子育ては終わったけれど、孫育てというか、サポートが始まります!

JBBY 子どもの本の日フェスティバル@オンラインのサポート

5月ももう半ば・・・


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新型コロナウイルス感染症の感染拡大も変異株が主流になりつつあって、三度の緊急事態宣言発令中。





2か月後に東京オリンピックを控えているのに(本当に開催するのかな?と私は懐疑的ではありますが)どうなることやら。


アメリカ、カリフォルニア州に住んでいる次女からは、2回目のワクチン接種も済んで、もう戸外ではマスクなしでもOKという連絡が・・・


先日、次男の高校時代のホストファミリーとビデオ通話した時も、みんなワクチン接種終わっていてLAも落ち着いてきたよ〜と、話していました。


さて、3月下旬のJBBY子どもの本の日フェスティバルの記録を・・・

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例年、ゲートシティ大崎で開催されていたJBBY子どもの本の日フェスティバルは昨年は中止に・・・


そして今年はZOOMを使ったオンライン開催になりました。(→こちら







2012年の子どもの本の日フェスティバル→こちらこちら
2013年の子どもの本の日フェスティバル→こちら
(この間も2018年以外はお手伝いをしているのに単独記事はなし)
2019年の子どもの本の日フェスティバル→こちら


そこで私は、5日間開催のうち2日オンラインサポート役を務めました。



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3月27日(土)13:00〜14:30は、「お話を作ってみよう+児童文学作家のミニトーク」、27日(土)15:30〜17:00は岩瀬成子さんの講演会「ずっと子どもを書いてきました」のサポートを

そして、3月28日(日)10:30〜11:30は、「紙コップのマリオネットを作って絵本を楽しもう!」をサポートしました。








「お話をつくってみよう+児童文学作家のミニトーク」は、児童文学作家の濱野京子さんが司会進行、そして安東みきえさん、山本悦子さん、吉野万理子さんが講師でした。


小学校3年生〜5年生の7人が、事前に指定用紙をダウンロードして「変身」というテーマで作品を作成して提出、当日はひとりひとり順番に3人の作家さんが講評しました。


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びっくりしたのは、子どもたちの想像性の豊かさでした。普段から読書が大好きというだけあり、登場人物や場面設定も面白く、作家の方々もまずはたくさん褒めてあげていました。








作品の良いところ、独創性をまず伝えて、そのうえで「こんな風に文章を整理できるよ」とか、「ここの文章はわかりにくいから、こんな風に書いてごらん」などなど・・・すごく優しく適切に伝えていらっしゃって、子どもたちもみんな目をキラキラさせて自分の書いたものを読んでもらって講評してもらっていました。


参加した子どもたちのうち、3人は将来は作家になりたい!と元気よく手をあげていました。


またみんなご家庭でたくさん絵本を読んでもらったり、お留守番のご褒美に本をたくさん買ってもらって読んできたと、話していたのが印象的でした。


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引き続いて15:30〜は岩瀬成子さんの講演会「ずっと子どもを書いてきました」
講演会には、なんと158名が参加。




JBBYが、国際アンデルセン賞候補として文学の部門で岩瀬さん、絵の分野では荒井良二さんを推薦していることもあり、この度の講演会になりました。この日、絵本作家荒井良二さんも、後半に参加してくださいました。



岩瀬さんは山口県岩国市出身。高校卒業後に住んでいらした京都で、偶然今江祥智さんの講演を聞いたことが、自分が児童文学へと導かれたきっかけだったそうです。1974年の3月のこと。


当時、世界はベトナム問題に揺れ、ヒッピームーブメントが巻き起こっていました。日本にも反戦運動をするべ平連(ベトナムに平和を連合)が出来ていたのです。


京都にあったべ平連の若者たちの集まる喫茶店「ほびっと」(→こちら)を、哲学者の鶴見俊輔さんや今江祥智さんが支援していたのだそうです。そんなわけで「ほびっと」で今江さんのトークイベントが行われ、フィリッパ・ピアスの作品や長田弘さんの『ねこに未来はない』を紹介されたのが、児童文学との出会いだったそうです。

ねこに未来はない
長田 弘
晶文社
1971-12T






その後、今江祥智さんちのベビーシッターとなって当時小4の娘さんのお世話をされたそうです。


そんな中で自分自身も、子ども時代に感じていた怒りのようなものをまとめた『朝はだんだんみえてくる』を1977年に書き上げます。

朝はだんだん見えてくる (名作の森)
岩瀬 成子
理論社
2005-10-01



また自分が育った基地の街岩国を舞台にした物語、『額の中の街』を1981年に書き上げます。




この物語では、アメリカ人の父と日本人の母を持ち、シングルマザーのもとで育った少女のことを書いています。

岩瀬さんはずっと「子どもの本にしかできないことは何か」ということを問い続けてきたそうです。


そして作品を通して、子ども時代に抱いていたおとなや社会への思い、しかしひとりひとりの胸の中に渦巻いている想い、しかしその体験をうまく言い表せずに、その気持ちの中に佇んでいる子どもの思いを表現してきたそうです。

********

9歳、10歳くらいの子どもを描くことが多い。そのころになって母がフツーのおばさんに見えてショックを受けた。
首の下は子どもなんだけど、頭では大人の考えることがわかるようになる、そんなバランスの悪い年ごろ。
”子どもだった”とは、どういうことだろう?そのことに無様に躓いている。
子どもの頃に、持て余していたことに、今も突き動かされて書いている。
物事を、非常に物分かりの悪い子どもの頃の頭で考えている。

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そんな言葉が岩瀬さんの口から出ていました。だから、岩瀬さんの本を読んだときに、自分もおとなが絶対的存在でなくなって戸惑った頃に感じた思いが蘇ってきて、その時にタイムスリップするんだろうなあと思いました。


荒井良二さんは、武蔵野美大に入学した19歳で初めて絵本に出会ったこと、そして今も絵本作家というイメージで作品を描いているわけではないこと。ただただ、好きな絵を描いてきたんだということをおっしゃっていました。
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狙ってないからこそ、逆に人の心を掴むのかもと思いました。






3月28日の「紙コップのマリオネットを作って絵本を楽しもう!」は、司会はオランダの子どもの本の翻訳者野坂悦子さん、そして工作の指導を品川区東中延児童センター館長の上地史人さん、ギターを弾いての歌をあそびうた作家三根正信さんが担当、そして絵本作家のひろかわさえこさんも登場して作品について話してくださいました。



ひろかわさえこさんの絵本『ぞろりぞろりとやさいがね』を上地さんのお連れ合いで、学童クラブの館長をしている上地さんのお連れ合いがまずは読み聞かせ。

ぞろりぞろりとやさいがね
ひろかわ さえこ
偕成社
2017-09-20



上地さんは前もって紙コップ工作の動画を作成してくださり、三根さんも音楽を録画してくださっていました。


参加した親子は限られた時間でしたが、予め知らされていた材料を使って、上地さんの声掛けに従って、ひとりひとりが個性的な紙コップ製のマリオネットを完成させました!


JBBY側のサポートを含めて40組。画面越しでしたが、子どもたちも楽しそうに参加してくれてよかったです。

それでもやっぱりリアルのイベントで子どもたちに触れ合えるのが一番♪来年こそは、ゲートシティ大崎でリアル開催できることを祈っています。

立川 アーノルド・ローベル展へ(3月の思い出)

3月24日(水)

ブログ記事を書こうと下書きにタイトルだけ入れて、1か月半放置してしまいました。

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3月下旬、病院の定期検診のために有給休暇をいただき、診察のあと立川まで足を延ばしてアーノルド・ローベル展を見てきました。会期が3月28日までだったのでぎりぎりのタイミングでした。






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会場は立川北口GREEN SPRINGSの中にある美術館PLAY!MUSEUM






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さて、立川駅で降りて北口を昭和記念公園のほうへ歩いて行ってびっくり。


立川は長男が学生時代に住んでいたり、長女が通った予備校が近くにあって何度も行っているところです。ところが数年ぶりに訪れてびっくり。




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いつも行っていた映画館シネマシティの先になんと新しい街が出来ていたのです。まるで浦島太郎。かつてここには広い空き地があって、やぎを放し飼いにして雑草を食べさせていることがニュースになったりしていました。








シネマシティを過ぎると、イケアまで何もなかったのに、その間が新しい街に生まれ変わっていました。知らないのも当たり前、イケアができたのが2014年で、その後再開発が進んで、GREEN SPRINGSが完成したのは2020年4月。コロナ禍での船出だったのですね…



さて、アーノルド・ローベルの絵本は、『ふたりはともだち』ではじまる「がまくんとかえるくん」シリーズが有名で、その中の「おてがみ」などが小学校の国語教科書に掲載されて多くの人に親しまれているのですよね。


ふたりはともだち (ミセスこどもの本)
アーノルド・ローベル
文化出版局
1972-11-10

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2回目の緊急事態宣言が解除されていたこともあり、また春休み期間だったこともあって、入場制限がありましたが、20分くらい待って入ることができました。




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しかも館内は写真撮影OK!




『どろんここぶた』や『ふくろうくん』などもユーモラスで子どもたちに人気です。

どろんここぶた (ミセスこどもの本)
アーノルド・ローベル
文化出版局
1971-11-05



ふくろうくん (ミセスこどもの本)
アーノルド・ローベル
文化出版局
1976-11-20


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彼が生涯で世に送り出した絵本は100冊以上。その全仕事を一気に紹介する展示でした。




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ラフスケッチもあり、ノートもあり。




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贅沢な展示でした。


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この展示会のために出版された図録『がまくんとかえるくんができるまで アーノルド・ローベルの全仕事』も充実しています。



アーノルド・ローベルの功績を詳しく知りたい人はぜひ読んでほしいと思います。


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PLAY!MUSEUMでは、アーノルド・ローベルのほかにエリック・カールの展示も…


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こちらは作品の中で遊ぶをコンセプトにした展示でした。







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アーノルド・ローベルの人生と作品を満喫できた春の午後でした。






久しぶりの電車での移動、ドキドキでしたが、思い切って見に行けてよかったなと思いました。


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