みどりの緑陰日記

香港で始めたプレイルームどんぐりから数えて35年、子ども達に絵本や児童書を手渡し続けてきました。絵本や児童書のこと、文庫活動のことなどを綴っています♪ noteも書いています(https://note.com/child_books/)

2018年11月

杉山亮さんのおはなし会でともだち書店へ・・・

11月6日(火) 19:00〜 @横浜・日吉 子どもの本のみせ ともだち

午後から冷たい雨が降る一日でした。午後半日代休をいただいて、日吉にあるともだち書店へ、杉山亮IMG_3140さんのおはなしを聞きに行ってきました。


杉山さんの講座はクレヨンハウスで2度ほど聞いたことがあります。1997年の5月には八ヶ岳山麓小淵沢へ杉山さん主催の「おもちゃ箱フォーラム」に家族で参加したこともありました。


杉山さんはここ数年活動の場を「語り」に移していらっしゃいます。しかも、型にはまったものではなく、ものがたりライブとして、会場の反応を見ながら語るまさにライブです。




IMG_3142冒頭、杉山さんの小淵沢の家が出てくるから???と思っていると、雪の中で迷子の羊に出会い、お腹空かせていた羊にチョコレートをあげる。その日の夜、家でしっぽり飯を食べて、寝床に着くとドアフォンが鳴って訪ねてくる人がいる。妻と二人でドアを開けるとふわふわとふくよかな色白の女性が立っていた・・・


この辺りで「あれ?これ?」と勘が良い人はわかるんだけど・・・



結局、この女性は一宿一飯のお礼に真っ白なセーターを編んで渡してくれる、それを売るとかなり金額になる。それを2,3度繰り返すと、ふくよかだった女性は痩せてくる。妻が心配して部屋を覗いて来いというので・・・


ここまで来れば誰もが「つるの恩返し」のパロディだってわかる。


杉山さんは、今、全国あちらこちらの小学校で語っているというのですが、今の小学生は昔話をほとんど聞いていない、だから知らないのだそうです。

五大昔話(ももたろう、かちかち山、さるかに合戦、舌切り雀、花咲じい)を知らない子ども達の方が圧倒的に多いのだそう・・・これって文化が継承されていないってことだよね、と危機感を抱いていらっしゃるのだそう。日本人としてのDNAが失われていると。
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だから「つるの恩返し」を知らないと、冒頭の「羊」の味も半減する。それでも杉山さんのおはなしが楽しくて惹きこまれていくうちに、子ども達はもとの話を知らなくても面白がり、そのあとで「つるの恩返し」の絵本を手に取って、「このお話、あの羊の話に似てる〜」と歓声をあげる。順番が逆でも出合わないままよりはましだろうと。


伝える人、語る人がいないと聞かないまま、知らないまま育っていってしまう。でも昔話には日本人の民族性であったり、人生の機微、生きていく知恵が凝縮している。


堅苦しい方法論とかは振りかざさず、自分の言葉で自然体で語ればいいんだという杉山さんのおはなし会。リラックスして聞けて、ほんとうに楽しかった!こんなおはなしを文庫でも語ることができればな〜と思いました。

絵本三昧の一日〜ちひろ美術館→かたりba絵本→クレヨンハウス

11月3日(土) 文化の日

秋らしい気持ちの良い一日になりました。10時半ごろに自転車でちひろ美術館・東京へ。


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いわさきちひろ生誕100年記念のLife展の3つめの展示「作家で、母で、つくるそだてる」を見て来ました。





写真家の長島有里枝さんの作品とのコラボレーションです。


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新しい年のちひろ美術館のカレンダーも購入しました。



母の部屋と、和室、そして会社の自分の勤務する部署には毎年壁掛けカレンダーを、そして卓上カレンダーも毎年職場で使うとともに、何人かの友人たちに毎年お届けしています。

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ちひろ美術館でカレンダーを購入する季節がくると、いよいよ一年も終盤に入ったなと感じました。


カレンダーを購入し、スープセットでブランチをし、しばし陽だまりの中で読書をしました。小田和正のコンサートに誘ってくださったY子さんお勧めの本です。



児童文学作家の上橋菜穂子さんと、医師の津田篤太郎さんとの往復書簡集です。




生きるとはどういうことなのか、いや生は必ず死を迎えると規定されているわけで死をどう捉えるのか、生と死を考える時には性も考えざるをえない。


人はなんのために生まれて、なんのために命を繋いできたのか・・・冒頭で蓑虫の生殖が語られていて、58年生きてきて知らなかった事実にまず驚きました。
(蓑虫の雌は交尾孔と産卵器以外は退化してしまって、蓑の中で外界を知らずに子孫だけを残す。一方雄は成虫になると飛び立って雌の蓑を探して交尾をするだけ。一切の栄養補給もせずにただ交尾して果てていくというのです。JT生命誌研究館のレポート→こちら

上橋さんが、昨年お母様を看取られ、それで余計に「死」についての考えが心を捉えているんだなと感じました。同じように末期癌の家族を看取るという体験をしているので、読んでいて気持ちが重なっていくように感じました。

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ちひろ美術館を12時に出て、西新宿のcolvo7あーちゃんハウスへ移動。


13時からは、かたりba絵本の会に参加しました。






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今回のテーマは「葉っぱ」

季節柄、秋の紅葉や落ち葉の絵本が多かったです・・・



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私が持参したのは、平山和子さんの『落ち葉』(福音館書店)、『かぜのおまつり』(いぬいとみこ/梶山俊夫 福音館書店)、出久根育さんの『かえでの葉っぱ』(デイジー・ムラ―スコヴァー 理論社)、そして『ばけばけはっぱ』(藤本ともひこ ハッピーオウル社)でした。





会の中で読んだのは『ばけばけはっぱ』でした
ばけばけはっぱ
藤本 ともひこ
ハッピーオウル社
2012-06-01


この日のおやつは・・・・IMG_3122


りんごのチーズケーキと、バラの花のモンブランケーキ。


どっちか、なんて選べなくて、みんな半分ずついただきました




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あーちゃんちを15時過ぎに出て、表参道のクレヨンハウスへ。第28期子どもの本の学校は荒井良二さん。



「ぼくの絵本じゃあにい」というテーマでたっぷりお話をしてくださいました。



主に荒井良二さんがここ数年関わっておられる山形ビエンナーレについて詳しく映像と共に話されました。(山形ビエンナーレ公式サイト→こちら

特にワークショップについての感想のところで・・・


子どもが自分で参加したいという気持ちではなく、親が子どもの気持ちに関係なく勝手に申し込んでくるケースが多いのだそうです。


でもそんな野望、野心を持たない子どもが付くつものが面白くて、気が付かされることがあると。

とにかく手を動かして何かを作り続けることが大事。砂のお城みたいに作っては壊し、作っては壊しでいい。作るたびに違うものが出来るというのもよい。結果の違うことの面白さもある。


荒井さんは、きっとそうやって子ども達の気持ちに寄り添い、それぞれの子がその時に表現したもの、表現できたことを、大事にされてきたんだろうな~と思いました。


荒井さんが、講座の最後のほうにぽろりと本音を・・・「“子どもにウケる”って言葉、大嫌い!!それって楽勝じゃん、うんことかさ、そういうの題材にしてたら。ウケを狙うって興味ない。」


IMG_3127ばっさりそういうところ、やっぱり気持ちがいい。


誰かに媚びたりしない。子どもを見縊ったりしない。芸術家として真剣勝負の作品を作る。ただそれだけ。たまたまそれが子ども向けというだけ。そういう姿勢が貫かれているからこそ、荒井良二さんなのだと言えるでしょうね^^


荒井さんの絵本、ほとんど持っているのだけど、2冊だけ持ってなかったのを購入してサインしていただきました。


購入したのは・・・次の2冊。『きょうというひ』と『なんていいんだぼくのせかい』
きょうというひ
荒井 良二
BL出版
2005-12-01




この日、夜は荻窪のMerrylへ・・・そのお店の様子は→こちら

丸一日、絵本三昧の時間を堪能しました。

JBBY角野栄子さんアンデルセン賞の受賞を祝う会

11月1日(木) 18:00〜 @神保町・日本出版クラブ会館

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今年、国際アンデルセン賞作家賞を受賞された角野栄子さんのJBBY(日本国際児童図書評議会)主催の祝賀会があり、参加してきました。

会場は、この秋に神保町に完成したばかりの日本出版クラブ会館です。神楽坂の坂の上にあった建物が老朽化したということで、神楽坂に移転してきたのです。

神楽坂の出版クラブ会館の中にあったJBBYの事務局も10月にこちらへ移転してきています。


この会には、同じく国際アンデルセン賞を受賞されている日本人の作家、安野光雅さんも上橋菜穂子さんも参加され、子どもの本にかかわる大勢の人たちも集まりました。

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出版クラブのホールのロビーはBACHの幅さんデザインの書架が圧倒してきます。(写真撮りそびれました。日本出版クラブサイトのトップページをぜひ見てください→こちら 幅さんのサイトにも→こちら



この日は螺旋階段に角野栄子さんの著作がディスプレイされていました。

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JBBY会長のさくまゆみこさんのご挨拶と角野栄子さんの紹介がありました。
日本からアンデルセン賞候補を推薦し、海外の方々に角野さんの作品や業績を紹介する冊子ドシエ(dossier)を作成するのもJBBYです。そのあたりの経過も報告されました。

IMG_3101昨年は、アンデルセン賞講座を数回開催に、作家賞推薦の角野栄子さんと画家賞推薦の田島征三さんについての勉強会も行われました。

←角野さんを推薦するドシエ。さまざまな業績や紹介が英文ほか多言語で記されたファイルになっています。



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だから余計に、この受賞はJBBYの会員としてもうれしいものでした。



この祝賀会には、実は角野栄子さんと同い年(1935年生まれ)で、2代前のJBBY会長島多代さんのご友人でもあられる美智子妃がご臨席されました。




美智子妃がいらしてからは、会場内は撮影禁止となったのですが、やはり美智子妃がまとわれる気品とIMG_3102オーラは別格のものでした。

角野さんから、作品について説明を受けていらっしゃる美智子妃のお姿はとても素敵でした。子どもの本に造詣が深く、IBBYの大会でも講演された美智子妃にはこれからも元気でいてほしいと思いました。


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帰りに、角野さんから出席者に記念品が渡されました。

中に入っていたのは・・・


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カードにシール、そして角野さんが描いた魔女の絵のチョコレート。



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可愛すぎて食べられない!



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JBBYからのお土産は、角野さんが2018年8月31日にギリシャ・アテネで開催された第36回IBBY世界大会での国際アンデルセン賞授与式の際にお話になったスピーチをプリントアウトしたものなど・・・


角野栄子さんが、日本の子ども達だけでなく、世界中の子ども達に勇気を与えてくれる、その背景に角野さんの子ども時代の体験、たくさんお話を語ってくださったお父様(お母様は5歳の時に亡くなられている)の存在があったんだな・・・その記憶が、角野さんのお話つくりに活かされているということが、そのスピーチから伝わってきました。

素敵な時間を過ごすことができて、ハッピーでした

ENCORE! 小田和正さんコンサート

10月30日(火) 18:30〜 @横浜アリーナ


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香港駐在時代の友人Y子さんのお誘いで、横浜アリーナに小田和正さんのコンサート「ENCORE!」に行ってきました。




前回、小田さんのコンサートに行ったのが、2015年2月の「本日、小田日和・・・」(ブログ記事→こちら)その前が2011年9月の「どーも その日が来る日まで…」(ブログ記事→こちら


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この日、午前中からパシフィコ横浜で開催されていた図書館総合展に行ってて、午後半休をもらって15時に新横浜へ。


ここで降り立つのは初めて。Y子さんと久しぶりに会って近くのホテルのロビーでゆっくりお茶をして、17時過ぎに会場まで行くと、アリーナの前はもうすごい人でごった返していました。


しかも、横浜アリーナって、アクセスする通路がひとつしかなくて、大勢の人が同じ通路を目指して、分散しなくて、ちょっと危険な感じも・・・

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それでもなんとか指定の席へ・・・


最上階の見晴らしのよい席。それでも音響はすごく良い場所で、モニターやオペラグラスを使えば、小田さんの姿はよく見えるので、問題はなし。


全30曲、オープニングからスタンディングで曲に酔いしれました。



この日のセットリスト

1.会いに行く
2.愛の中へ
3.こころtulip3.たしかなこと
5.愛の唄
6.秋の気配
7.愛を止めないで
8.小さな風景
9.そんなことより幸せになろう
10.東京の空
11.言葉にできない
12.goodtimes & badtimes
13.Yes-No
14.坂道を上って
15.time can wait
16.ラブ・ストーリーは突然に
17.キラキラ
18.Yes-Yes-Yes
19.さよならは言わない
20.生まれ来る子どもたちのために
21.風と君を待つだけ
22.今日もどこかで
23.この道を花束
24.君住む街へ

アンコール1
25.my home town
26.またたく星に願いを
27.hello hello

アンコール2
28.さよなら
29.やさしい夜
30.また会える日まで




お気に入りの美味しいお店、2つ

通勤で使う沿線で、ここ半年の間に出合ったお気に入りのお店を2つ・・・

ひとつめは、吉祥寺にあるオイスターバル吉祥寺スパイラル

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ここには、今年5月31日と、10月16日に行われたホーリーさん主催の「オイスター・オーガニックワインパーティーin吉祥寺」で訪れました。(ブログにどちらも記し忘れてました)








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ここのお店は、日本全国あちらこちらの牡蠣を食べ比べることができます。


産地によって味が変わる牡蠣に合わせて、ホーリーさんがワインを出してくださいます。



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生牡蠣もあれば・・・


焼いたものがあったり・・・
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それに合わせて、たっぷりのワイン。至福の時間です。




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牡蠣フライもあれば・・・・


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コキールも。ここまでは5月の会の写真。



牡蠣尽くしのコース料理。

それが自転車で行けるところにあったなんて!



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初夏の牡蠣(岩牡蠣)と、秋の牡蠣(真牡蠣)・・・



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種類も味も違って、そしてそれに合うワインもいろいろで・・・

ほんとうに美食を味わい尽くすという感じでした。



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ここのワイン会には、いろんな職種の、さまざまな年代の方が参加されていてそんな出会いも面白いです。

5月に出会った方の中には、ベトナムへ日本語教師として赴任される女性とFacebookで繋がったり・・・



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今回も弁護士さんとか、会計士の方と名刺交換しましたが・・・

不思議だったのは、広島出身で、弟が所属している広島女学院の出身という型と隣り合わせになったり・・・


でも、今度は牡蠣が大好きな家族を連れて行きたいなって思います。




もうひとつお気に入りのお店が、荻窪駅南口から5分くらいのところにあるMerylというビストロ。

ここを知ったのは、7月に知多へ絵本講座へ伺った時。(その時の記事→こちら
知多で出会ったおはなしみずぐるまのメンバーの方に、教えていただき、すぐに伺ってからも、家族と、あるいはひとりで何度か伺いました。

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ひとりで来るときは、カウンターに座っての〜んびりと食事を楽しみます

これは9月末に来たときの画像です。
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食事もハーフサイズにしてもらえるので、ちょこっとずつ食べたいものをいただいて・・・






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がっつりお肉も・・・


だって、ひとりだと料理しなくなってしまうんですよね。長男は一緒に住んでいるけれど、生活時間が違うので食事は別々。たまの休みに一緒に料理を作ることもあるけれど、普段は別々です。IMG_2691(Edited)





ハーフにしてもらうと、デザートまで行けました^^





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11月3日にも行ってきました。



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ひとりでふらりと行って、の〜んびりとワインを飲みながら、自分のペースで食事が出来るこのお店。

今度は友人たちも誘って行きたいなって思います。


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