みどりの緑陰日記

香港で始めたプレイルームどんぐりから数えて35年、子ども達に絵本や児童書を手渡し続けてきました。絵本や児童書のこと、文庫活動のことなどを綴っています♪ noteも書いています(https://note.com/child_books/)

2016年03月

絵本の力を信じ、愛するからこそ・・・

私にとって、絵本って生活の一部、いや人生の中のかなりの部分を占めているものかも・・・tulip2

子ども時代から優れた絵本に囲まれて育って来て、人生のその時々で絵本が心の支えになったり、気持ちを切り替えるきっかけになったりと、絵本にはたくさんの思い入れがあります。

特に絵本は私にとってはコミュニケーションの助けともなってきました。

小さいとき、実家が教会で幼稚園と言う、特殊な環境で育ち、親は自分たちのためではなく、全くの他人のために必死になって働き、置いてけぼりになってるような気がしたものでした。そしてそこは家族以外の不特定多数が訪れる場でもあったのです。 
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いきなり現れる知らない子と「仲良くしてあげてね」と言われる、あるいは年下の子どもたちのシッターをしてねと頼まれる・・・そんなことがしょっちゅうあったのですが、絵本を開いて声に出して読み始めると小さな子達がまわりを囲んで聞いてくれて、それをきっかけに心の壁がなくなって。そんな経験をたくさんしてきたのです。

中学生から高校生の間は夏休みになると、毎日託児保育(共稼ぎの家庭のお子さんを特別に預かる保育)のお手伝いをしていました。午前中、たくさん遊び、お弁当が済んだ後は、涼しい部屋で横になってお昼寝をするのですが、毎日子どもたちのリクエストに応えて数冊絵本を読んでいました。454a2999

絵本の世界に子どもたちが入り込んで、自分もその登場人物に同化し、笑ったり、驚いたり、心を解放していく・・・そんなことを肌で感じていました。

大学で幼児教育を学び、絵本論のゼミで学び、そして大学院で子どもの想像性を育てる教育についての研究をしていく中で、ことばと絵と、そのバランスの妙を備えた絵本の持つ力、その魅力にますます惹かれていきました。

院を出て幼稚園に勤務していた期間、私は障害を持つ子どもたちの担当になりました。健常児と交ってクラスで過ごすのですが、それをサポートし、場合によっては別プログラムでフォローするような仕事をしていました。

ダウン症のお子さん、自閉症のお子さん、脳性麻痺のお子さん、いろいろな子どもたちと出会いましたが、絵本を介したコミュニケーションは、彼らの心を開き、またことばを誘発し、いろいろな変化をもたらしてくれました。

結婚してからは・・・自宅でのプレイルーム、文庫活動。海外転勤も含めての転勤族でしたが、絵本があることがいろいろな場所でのコミュニティー作りに役立ちました。

香港でも、東京でも、シンガポールでも、まずはプレイルームや文庫活動を立ち上げることで、新しい仲間と出会い、ママ友の輪が出来、我が子達もそうした賑やかなコミュニティーの中で育ってきました。

絵本が持つ力・・・絵本を通して、気付き、変えられていく・・・そういう体験をたくさんし、あるいはそうやって子どもたちが変容し成長して行く様を見てきたから、絵本の持つ力を信じています。

12年前に夫の母を遠距離介護していた時も、絵本を持って大阪に通いました。ホスピスで寝ている義母のそばでたくさんの絵本を読みました。末期がんで認知症も進んでいましたが、絵本を読むことで、義母の表情が変わり、会話がたくさん生まれました。
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絵本は小さい子どもだけのものでもないと思っています。



・・・だから違和感を感じるのです。絵本セラピーという言葉に。
いや、絵本によるセラピーは有りえる。それがわかっているから、「絵本セラピー」という民間資格が出来ていて、それを数か月学んだだけで(普通、臨床心理士の資格を取るためには大学院修了が要件です)、絵本セラピストと名乗ることができる・・・ということに違和感を感じるのです。

「絵本セラピー」という言葉と、「絵本セラピスト」という言葉は、絵本セラピスト協会によって商標登録されており、他の人は勝手に使えない言葉でもあるのですが・・・

その違和感のきっかけは、2月21日(日)朝のNHKの番組「サキどり↑」という番組で、絵本のことが取り上げられたこと。

「おとなにも絵本を」というテーマで取り上げられていたのが、絵本セラピストの活動でした。社員研修で絵本を使って行っている「セラピー」の様子が映し出されていましたが、どう考えてもいわゆる自己啓発系のセミナーに見えました。

上記の絵本セラピスト協会のwebサイトには、こんな風に書かれています。

「サイコセラピー」は本来、精神医学・心理学・社会福祉系で用いられる言葉であります。「絵本セラピーR」という名称は「絵本を使った心理療法」と解釈されるので厳密には「絵本カウンセリング」という名称が適切かもしれません。
しかし、近年日本では「〜セラピー」という言葉が一般名称に多く見られ「〜療法」より軽い印象で使われています。逆に「カウンセリング」の方が専門的な治療行為をイメージさせるようです。このような日本語での語感を考慮して「絵本カウンセリング」とせず「絵本セラピーR」という名称を使用する事にしました。


なんだか、わかったような?わからないような?素人さんが見たら、「ふーん、そうなんだ〜。それで絵本の素晴らしさを伝えられるんだよね」って思って、高い受講料を支払って(基礎講座4日間86400円 実践講座5ヶ月実質5日172800円)、「絵本セラピスト」という資格を取る人の多いこと。

もちろんその学びが悪いとは思わないし、納得済みでその資格を取り、「絵本セラピスト」として企業研修などで活躍することも、それぞれの方の自由だし、構わないのですが・・・私には違和感しか感じない。

e7fc7aef心を癒すってことは、そんなに簡単なことではない・・・
絵本を使った心理療法も、そんな数か月のセミナーで取得できるような軽いものではないはず。

番組で伝えられていたものは、絵本を読んで感想を語り合い、それをシェアする中で、その人が気付いてなかった問題に気が付くようになるっていうことでしたが、それは絵本そのものが持っている力なのだと思います。

何より絵本の力を使って商売(セラピーという名の)をしているのだから、著作権に関してはすべてクリアされているのかと協会に質問すると、

”基本的には児童書四社懇談会の出している「読み聞かせ団体等による著作物の利用について」というガイドラインに基づいて、許可申請が必要な場合には、出版社に許諾申請出すように指導しています。”

当り前やな・・・でも

”このガイドの中で「無許可で利用できる場合」の「6.非営利の上演等、但書に「実演、口述する人への交通費等の支払い、ボランティアの交通費、昼食代および資料費、会場費等のお話会の開催にかかわる経費に充当するために観客から料金を受ける場合は無許可で利用できることとします。」に当てはまる”という説明・・・
絵本セラピーって非営利でやってるのか・・・お金は取っていたとしても、資料費と会場費のみ?

”7引用( 引用される部分が「従」で、自ら作成する著作が「主」であること。引用文であることを明確に区分できること。出所の明示等)であれば、無許可で利用できる。絵本セラピーはお話会やよみきかせが主ではなく、心理療法、グループカウンセリングの技術、プログラムが主で、絵本は引用という考え方”

そっか、それだけ高度なグループカウンセリングの技術があるんだな!と思い、そこで絵本セラピスト協会の代表が書かれた著作も読んでみました。でも完全に肩透かし!特別なカウンセリング技術と思われるものは、ありませんでした。単なるファシリテーション技術

大学院の同期には心理学を専攻して臨床心理士の資格を取っている人もたくさんいますが、私は臨床心理士の資格は持っていないし、大学、大学院の課程の中で発達心理学、教育心理学を学んだだけなので、きちんと反論できるだけのものは持ち合わせてはいないけれど、その大学の授業で受ける心理学の学びと比べても、ほんとうに稚拙なカウンセリングの技術でしかなかったのでした。

そしてこの代表の方が学んだ日本メンタルヘルス協会というところを調べてみると、もっとびっくり!

日本メンタルヘルス協会の代表者のプロフィールが、えっ?これ心理学?っていう感じ。複雑な家庭環境下で育ち、義母の自殺第一発見者になったことと、ネイティブインディアンとの交流の中で人間の生き方の原点を学んだということは書いてあるけれど、どこの大学でどのような先生のもとで心理学を学んだかは一切記述されていないのです。今、流行りのヒーリング、スピリチュアル系にも見えて来ます。

日本メンタルヘルス協会学びが基礎になっていて、その理論を活用したものが、絵本セラピーであるとしたら、なんとも怪しげではないでしょうか?

そもそも絵本セラピスト協会のサイトにわざわざ断り書きがあるように、カウンセリング、セラピーという言葉の定義がいま一つ曖昧です。

〈カウンセラー〉
社会生活において個人が直面する悩みなどについて相談に応じ、適切な指導、助言をする人。精神医学、臨床心理学等を修めた専門家の場合は心理カウンセラーと呼ぶことがある
〈臨床心理士〉
患者や相談者のさまざまな心理的問題を面談や心理テストを通じて見立て、カウンセリングを行う臨床心理学の専門家
〈セラピスト〉
物理療法や、心理療法の治療士
〈セラピー〉
治療、療法。薬品や手術を用いないもの  (以上、『広辞苑』第6班より)

今、スピリチュアル系のカウンセラー、セラピー、あるいは自己啓発といった民間資格がとても増えていて、広辞苑から引いた言葉はあいまいに用いられています。そしてスピリチュアル系のカウンセラーやセラピーなどは、現代人の心の闇を突いてとても大きな力を持ち始めていることは否めないのですが、そういう手法と絵本は相容れないと私は感じています。

このブログの最初につらつらと書いて来たように、絵本そのものに力があるのです。

そぎ落とした選ばれたことば。耳から聴いて理解できることば。しかも耳心地良いリズミカルなことばと、想像性を呼び覚ます絵によって、人が持っている「子ども性」(大人がもつ、子ども時代や子どものふるまいに対する想い=childness)に触れることによって、鎧を身につけていた硬い心がほぐれる・・・それが絵本の持っている力なのです。

それをいかにも特別なカウンセリング技術だとして「絵本セラピー」というのであれば、私は遠慮申し上げたいと思うのです。

この意見もあくまでも私個人の考え方です。そして個々の絵本セラピストの方々を非難するものではありません。


でも、できればそんな資格、取っ払って純粋に絵本の魅力に浸りませんか〜絵本そのものが心に触れてくれるのですから・・・へんな技術なんて要りませんよ!


そして何よりもここを声を大にして言いたい!絵本セラピスト協会代表の方が書かれた著作『絵本は心の処方箋』(岡田達信 瑞雲舎 2011)は、タイトルがそれより前に出版されたクレヨンハウス主宰落合恵子さんの著作『絵本処方箋』のパクリではないかと疑ってしまいます。(絵本セラピスト協会代表の方の著作への的確な感想を見つけました。全く同感→こちら
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落合恵子さんの著作は2010年5月発売。しかもその前年、ずっと新聞に連載されていたのです。

落合さんはこれをセラピーだとか、誰かの心を癒そうとか、そういう視点では書いていません。魅力的な絵本を紹介しながら、その絵本が持っている力をエッセイとして書いています。
読み比べると、その絵本に対する想いの違いも見えてくると思います。ぜひ両方を読んで、確かめてほしいなと思います。
 (このブログの写真の書架は、我が家の絵本書架。この春、リフォームに伴ってもっと使いやすく集約する予定です♪)

おとな絵本プロジェクトに参加して、その後・・・

2月11日のブログ記事にも記したドンハマ★さんの「おとな絵本プロジェクト」のいろいろな会に、なぜかはまっております^^

私自身は「絵本」で出来ていると言っても過言ではないほど、絵本に思い入れがあります。

自分の幼児期がまさに日本の絵本出版の黄金期でした。『ぐりとぐら』も『ぐるんぱのようちえん』も、『三びきのやぎのがらがらどん』も自分の子ども時代にリアルタイムで読んでいます。岩波の子どもの本のシリーズもやはり同じ時期にたくさん手に取りました。

当時はテレビもやっと庶民の家に普及し始めた頃。我が家はテレビが来たのも遅かったので、それこそたっぷりと絵本を読んでもらって育ちました。(実家が幼稚園だったから、最新の絵本情報がたっぷり入っていたという環境に恵まれていたこともありますね。きっと)

そして5歳年下の弟が幼稚園に上がる頃には、「かがくのとも」シリーズも出版されるようになり、弟が読んでもらっているそばで一緒に楽しんでいた記憶があります。外遊びの大好きなお転婆娘でしたが、一方で本が大好きで、自分で読むようになってからは、近所の図書館に入り浸っていました。

紆余曲折があったものの、最終的には大学で幼児教育を学ぶことを選び(中学時代までは、なんとか勉強が出来ていたので、医者になりたいと思っていたのに・・・高校数学で躓き諦めました^^;)、 ゼミを決める時は迷わず絵本について学べるゼミを選びました。子どもの時からずっと絵本が大好きで、絵本に触れ続けていたということもあります。

で、幼児教育が専門だってこともあって、どうしても「子どもの本」という視点で絵本を見てしまうし、大人が絵本を楽しむのもその先に子どもの姿を見ている・・・という視点でした。

ところが、この「おとな絵本プロジェクト」は純粋に大人が絵本を楽しむ場なんですね・・・そしていつもは読むばかりだった私が、「よみきかせナイト」に参加しているうちに、読んでもらうのっていいなぁ〜って感じるようになり、その後も継続して参加させてもらっています。

2月23日(火)は、夜19時から田端にあるちょこっとカフェギャラリーmaruchanでの、運営をお手伝いするメンバ20160223おとな絵本プロジェクト8ーの懇親会に初めて参加しました。

20160223おとな絵本プロジェクト7小さなアットホームなカフェギャラリーでは、日大芸術学部の卒業生の個展も開催中で、雰囲気も暖か!








打合せなどもあったのですが、中心はお互いに持ち寄った絵本を読み合うというので、私は2冊読ませてもらいました。おとな絵本プロジェクト20160223
むすんだそのてをひらいてみせて』(安部賢司作 こどものとも0.1.2 2010年3月号 福音館書店)209353をオープニングで、読んだ後にスパークハーフ(シフォン布の一種)でわらべうたもひとつやってみました。




そして一巡してみんなが読んだあとにもう一度、その夜開催のtwitter大人絵本会でのお題本、『おくりものはナンニモナイ』(パトリック・マクドネル作 谷川俊太郎訳 あすなろ書房 2005)を、予習がわりに読ませていただきました。20160223おとな絵本プロジェクト5
おくりものはナンニモナイ
パトリック マクドネル
あすなろ書房
2005-10

20160223おとな絵本プロジェクト3大人向けの絵本なのですが、やっぱり大人のみなさんが聞いててくださるからこそ、これは読めるな〜って思いました♪20160223おとな絵本プロジェクト2

10名ほどの集まりで、お互いに好きな絵本を読み合う、ゆるやかで穏やかな時間がとっても心地よかったです。



20160304よみきかせナイト23月4日(金)は、19時半から渋谷co-ba Libraryにて、「よみきかせナイト」。この日は、ものがたり食堂のFood directorさわのめぐみさんの、森の蝶々をイメージしたケータリングも夢があって、しかも美味しくて素敵でした20160304よみきかせナイト3

この日は、11冊ほどの絵本が読まれたのですが、記憶にあるものだけでもリンクを貼っておきます。


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東北んめえもんのうた
長谷川義史
佼成出版社
2012-03-15

オープニングの1冊。3.11に想いを馳せながら、会場からのリアクションを入れての読み聞かせでした。

長田さんの詩をベースにした絵本・・・やっぱり長田さんは素晴らしい詩人でした・・・
おはなしのもうふ
フェリーダ ウルフ
光村教育図書
2008-11

この絵本、想いをシェアすることの大切さ、優しい思いやりが伝わってくる作品なのですが、デュエット読みで、さらに素敵でした

怪談絵本シリーズ。すごく怖いわけではないけれど、不気味さが伝わってきます。
幸福な質問
おーなり 由子
新潮社
1997-02

はたこうしろうさんの奥さんのおーなり由子さんのこの絵本。まさにおとな絵本ですよね。素敵なメッセージがいっぱいでした

ドンハマ★さんが読んだ絵本。この面白さを伝えられるのは、関西出身の読み手だからこそ。読んでもらって、この絵本の良さがさらに伝わりました!
ぐるぐるぐるぽん
加藤 志異
文溪堂
2014-09-08

12月に閉店した吉祥寺トムズボックスのイベントでも、作者の加藤志異さんのパフォーマンス、見ましたが、やっぱりパワフル、やっぱり妖怪^^
クジラにあいたいときは (講談社の翻訳絵本)
ジュリー・フォリアーノ
講談社
2014-06-27

おとな絵本プロジェクトの運営メンバー菊ちゃんが読みました。菊ちゃんは、4月から実家の岩手に戻るかも?ということで、この日は菊ちゃん壮行会でもありました! 

ところで、岩崎書店の怪談絵本シリーズの『ちょうつがいきいきい』、この春保育専門学校を卒業し4月から保育士になるという女の子が読みました。

これ、結構怖い^^;おとなのための絵本イベントとしては、ちょうどいい感じの怖さ!

でもね、ちょっと気になったのが・・・保育園で言うこと聞かない子がいたら、これ、読んで怖がらせるっていう発言。MCとの掛け合いで言っちゃったのかもしれないけれど、いや、それダメでしょ。これ、小学生中学年以上なら、自分でこの怖さと向き合って、あるいは笑い飛ばせるだけの客観性を持ち得るけれど、幼児には不気味さ、説明の出来ない怖さだけを植え付けてトラウマになりかねない。終了後に、ご本人におとなへの読み聞かせ、上手だったね〜でもお願いだから子どもたちの前では読まないでと、伝えました。

もし、この女の子が私の専門学校時代の絵本の授業でこの選書してきたら、私なら指導するなぁ・・・というか、子どもの心理を学んでいたら、まず選ばない絵本。

絵本にも大人向けのもの、子ども向けのもの、大人も子どもも楽しめる絵本、いろいろあるのよね。それに気が付いてほしいなぁ。絵本なら何でもいい、ではなくて・・・絵本にもピンキリあるってこと。

大人にも絵本をたくさん読んでほしいし、その良さを知ってほしいし、なにより楽しんでほしい。その想いは私も強いけれど・・・やっぱり人の心を傷つける絵本とか、不安を感じさせる絵本は選んでほしくないなぁ・・・

いや、そんな絵本を作っちゃう出版社だったり、編集者の問題なのかもしれないけれど。


3月9日(水) 7:00am〜 @芸術村 日本橋蛎殻町 

おとな絵本プロジェクトの朝活、実験的第一回・・・朝はちょっと真面目に絵本のことを学んでみよう〜出勤前に20160309朝活絵本脳を活性化させる学びの時をということで、しばらくの間、発題者を私が担当することになりました。(講師ってことではなく、話題提供をして、あとは自由に語り合ってもらうスタイルです。)

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今回は実験的に呼びかけて、こんなに早い時間にどれくらい人が集まるかによって、継続的な会にしていくかどうかを決めたいというドンハマ★さんの考えに、ちょっとドキドキでしたが、10人集まったので、4月からも月1回のペースで続けていくことになりました。

しばらくは、絵本の読み比べをしてみようかなって思っています。1回目は絵本講座や研修でなんどもやっている『おおきなかぶ』の読み比べでした。


ミリオンセラーとして5本の指に入る内田莉莎子訳、佐藤忠良画の福音館書店の『おおきなかぶ』と、ほかの出版社の『おおきなかぶ』を読み比べて、子どもたちがなぜ「もう一回読んで!」と持ってくるかという秘密をお話しました。(福音館書店の『おおきなかぶ』はトーハン『ミリオンぶっく2015年版』2015年2月によると、累積278万部発行 参考資料
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同じタイトルで、いろんな出版社のいろんなバージョンが出ていることを初めて知ったという人もいて、翻訳の仕事をしている人は、内田莉莎子さんの翻訳の妙についての気づきがあったり、読み手として読みやすい言葉が、耳から聞いて心地よく、それが記憶の中に刻まれていくことがストンと入ったという人など、朝の脳活性化にちょうどよかったみたいです♪

こんな感じで、少しずつ「おとな絵本プロジェクト」に参加する回数も増えているこの頃。私自身の絵本の捉え方にも、少し幅が出てくるのかもしれないかな。それもまたおかし、というところですね。
 

「ちいさな茂田井武展」オープニングイベントへ

3月1日(火) 19:00〜 @ギャラリーキッチンKIWI 日本橋本町

茂田井武が生まれ育った町、日本橋で「ちいさな茂田井武展 日本橋〜Paris」オープニング記念ほろ酔いトークイベントに参加してきました。

日本橋の伝統の味と、美味しいワイン、そして1月に岡谷・イルフ童画館でお話を伺った広松由希子さんと、茂田井武の絵のファンと言うイラストレーター伊野孝行さんのトークイベントでした。

まずは、日本橋老舗の店のつまみを・・・20160301茂田井武展笹巻けぬけすし神茂のはんぺん、弁松の煮物・・・そしてKIWIのシェフ、スヌ子さんの里芋ポテサラ、苺とうどのサラダなど。

そして飲み放題のワイン

20160301茂田井武展4広松さんと伊野さんのトークが始まる頃には、文字通りほろ酔いとなっておりました♪

お隣の席には、児童文学評論家の野上曉さんや、福音館書店の元編集者の澤田さんもいらしていて、広松さんや伊野さんのトークよりも詳しかったりと・・・そちらのお話もとても面白かったです。

なんと野上さんとは、1月の岡谷・イルフ童画館でのトークでもご一緒でした。昨年12月に行われた後輩でマイティブック社長のMさんの『はね』の出版記念パーティーで、野上さんの奥様に出会っていたのですが、イルフ童画館で再会!お連れ合いの野上さんにも引き合わせてくださり、実は2月に野上さんご夫妻呼びかけの後輩のMさんの慰労会でもご一緒することができました。お二人とも子どもの本の編集をされていて、とても素敵なのです。
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KIWIでもまた再会できてうれしかったです♪

広松さんは、前日までは福岡にいらしたそうですが、お母様のご実家の蔵から見つかったという貴重な資料も紹介してくださいました。また今まで見たことのなかった絵など20160301茂田井武展2も紹介してくださり、ますます茂田井武の絵の面白さ、魅力に引き込まれました。

今回、茂田井武の絵を描いた年代順で、紹介してくださいました。

20160301茂田井武展3最初の1枚は1923年の絵。茂田井武15歳の時の絵でした。才気煥発。そして美大を不合格になったあと、福岡からシベリア経由でパリへ行き、仕事をしながらひたすら絵を描いていた・・・その時々の絵を当時のエピソードとともに話していただき面白かったです♪

48歳という短い生涯の中で、彼が何を見て、何を描いたのか・・・パリで描いていた絵と、結婚して子どもが生まれてからの童画との違いも含めて、まさに魅力的なお話がたくさん聞けました。

ミュゼ・モタイを広松さんと一緒に立ち上げられた五十嵐さんのトークも3月28日のクローズイベントであるとのこと。こっちにも参加してみたいなぁ・・・(と、逡巡中)

 茂田井武の絵の魅力が詰まっているウェブサイト、ミュゼ・モタイは→こちら

大筒小筒のライブへ・・・

2月28日(日) 18:00〜 @大塚シスイドゥー

 サックスの井出さんと、パーカッションの岡部さんのユニット”大筒小筒”がセカンドアルバム、「三つの約束」をリリースした記念ライブ「三つのよくばり 筒祭り」に行ってきました♪







大筒小筒のお二人のライブを聞いたのは、2013年6月4日のこと。ちょうど有賀薫さんの個展会場となっていた20160228大筒小筒1茗荷谷カフェバールU_Uでのことした。その後、茗荷谷で2回、川崎での親子コンサートに1回と、4回ほどライブに伺っていました。(過去の大筒小筒ライブに関するブログ記事→こちら

お二人の演奏はとても元気になれるので、朝、起きる時のテーマ曲にしていて、タイマーでCDプレイヤーをONにして起き抜けに聞いていました。

今回は久しぶりの生ライブ。とっても楽しみにしていました

しかも今回は豪華共演者が!大塚シスイドゥーの店長である田中浩子さん率いるダンスチームTokyo ROUGEベリーダンサーSaoさん、そしてCarna Vacationのみなさんとサンバーダンサーも♪
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オープニングは、大筒小筒のお二人で・・・

2曲目にはTokyo ROUGEのフレンチカンカンダンス。20160228大筒小筒3


タカラヅカ以外のフレンチカンカン♪初体験です。

このライブには家族連れで来ていた方もいましたが、子どもたちも目を瞠っていました^^;

その次は、ベリーダンサーのSaoさん。生ベリーダンスも初体験!とても美しく、艶め20160228大筒小筒4かしく、ついついSaoさんの姿から目が離せなくなりました。

会場はお食事をしたり飲んだりしながら、ライブを楽しめるスタイル。

イタリアンをベースとしたお料理もとても美味しかったです。

後半はCarnaVacationも加わって、賑やかに・・・ボーカル曲も入って、会場もテンションがあがっていきました。
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サンバダンスも加わって・・・ほんとうに華やかに


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全員での演奏もあれば、また大筒小筒のお二人だけの演奏があったり・・・「明日になれば・・・」の曲では、やっぱり涙腺緩みました・・・「明日になれば この気持ち 晴れたら いいのにな〜〜♪」
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また最後は全員が登場し・・・大筒小筒の曲を心ゆくまで楽しみました。




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20160228大筒小筒21ライブ終了後はステージの上から、お客さんも一緒に記念撮影♪

久しぶりに聞いた大筒小筒の音楽。
たくさんの元気をもらうことが出来た夜でした。

パーカッショニストの岡部さんに「ライブにぜひ来て下さい〜」と誘っていただき、勇気を出して行って、ほんとうによかったです。ありがとうございました
 
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